スズランを使った植生的アレンジメント【イギリススタイル フラワーアレンジメント】

最終更新日 2022年5月27日 by mikichigusa

研修で所属する(般)Flower Works Japan 本校にて、「植生的アレンジメント」を受講しました。今回のメインの花材は、“すずらん”。イギリススタイル フラワーアレンジメントの魅力がたっぷり詰まったアレンジメントとなりました。講習の様子をレポートします。

スズランの季節

スズラン
キジカクシ科スズラン属 別名:君影草

ヨーロッパでは、「5月1日はスズランの日」と呼ばれ、感謝をこめてスズランを贈る日とされています。贈られた方には幸運が訪れるとか!
また、ウェディングブーケにもよく使われます。イギリスのキャサリン妃のウェディングブーケがスズランでアレンジされていました。洗練された可憐なイメージが印象的でしたね。

フラワーアレンジメントでは、4月~6月初旬頃まで使われます。切り花の他、根付きの状態でも市場で見ることがあります。

流通しているスズランの多くは、ドイツスズランを改良されたものです。香りがよく、この季節には1度は使いたい花材です。白の他に、ピンク色もあるらしいのですが、私はまだ見たことがありません。使ってみたいです!

植生的アレンジメントとは

「植生的アレンジメント」とは、植物が自然に生育している様子を表現したアレンジメントのことです。扱う花材がどのように育つ花なのか、という事を知っていなくてはデザインすることができません。

ラウンドアレンジメントや、トライアンギュラーなど、形をつくる“造形的なアレンジメント”に対して、植生的なアレンジメントは、“自然の摂理”を理解したうえで、オアシス上にデザインしていきます。フラワーデザインというよりは、ガーデンデザインに近いのかもしれません。

植生的アレンジメントのデザインの出し方

今回、メインとなるスズランの「自然の摂理」を考えたとき、スズランは地下茎で増える植物であることを思い出しました。画像からはわかりにくいですが、正面からみて、スズランの群生を3ヶ所に配置しています。

クリスマスローズは、うつむいているように花が咲きます。

後から調べて知ったのですが、スズランはかなり繫殖力が強く、宿根草であるクリスマスローズと一緒に植えない方が良いらしいです。クリスマスローズが侵略されてしまうのだとか。今回は、フラワーアレンジメントなので、その辺は大丈夫だとしましょう。

講師クラスになると、オアシス上のアレンジだけでなく、ディスプレイにも工夫をします。トータルで見た時、アレンジが置かれた空間から様々な情景をイメージすることができるようになるからです。

今回は、動物の置き物や伐採された枝やなどを加えていただき、よりなナチュラルなガーデンを再現することができました。

おわりに

研修で受講した「植生的アレンジメント」をご紹介しました。季節により、使う花は違ってきます。この研修を、アトリエチアーでもレッスンとして取り入れられるように、プランニングしていきますので、生徒の皆さんは、楽しみにしていてください!

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