生花からドライフラワーの簡単な作り方と飾り方のポイント

最終更新日 2022年3月28日 by mikichigusa

数年前から、ドライフラワーがインテリアのアイテムとして流行しています。また、「フラワーアレンジメントのレッスンで使った花材をドライフラワーにして残したいです」という生徒さんもいらっしゃいます。今回は、生花からドライフラワーの簡単な作り方と、きれいなドライフラワーを作るコツ、飾り方のポイントをご紹介します。

簡単なドライフラワーの作り方

ドライフラワーの作り方にはいくつかあります。その中でも、一番簡単・手軽にできるのは「花材を逆さに吊るす」方法です。ハンギング法と呼ばれています。なんの薬品もつかわず、ただ逆さに吊るすだけでドライフラワーになります。

スワッグを組んでから吊るす

“スワッグ”とは、植物を束ねて壁に掛ける飾りのことです。花が上向き、下向きの決まりはないですが、一般的に下向きに飾られています。
私は、生花の状態でスワッグを組んで、そのまま逆さにして壁にかけてドライフラワーにしています。

ミモザのスワッグ作成中

個々の花材をドライにしてから、スワッグを組む方法もありますが、生花の状態でスワッグに組む方が断然、作りやすいです。なぜなら、ドライになった花材は、乾いた葉や花びらがとても繊細になり、少し当たっただけでも、パラパラ落ちやすくなったり、割れたりして、扱いにくいからです。

生花からスワッグを組んでドライフラワーにすると、茎から水分が抜けて、まとめているところがゆるくなることがあるようですが、今のところ、形がくずれたことはありません。

きれいなドライフラワーを作るポイント

生花の状態でスワッグを組んで、きれいなドライフラワーにするためには、いくつかのポイントがあります。

ドライフラワーに向いている花材を使う

ドライフラワーをきれいに作るためには、ドライフラワーに適した植物を使う事です。失敗の少ない花材をご紹介します。

バラ

バラは、ドライになりやすいです。スタンダードバラでも、スプレーバラでも、茎がしっかりしているバラがドライになりやすいような気がします。花が全開になる直前に逆さに吊るすとよいでしょう。8~9分咲きぐらいにつくるのがベストだと思います。開ききった花の状態では、上手くできませんでした。また、バラの品種により、うまくドライにならなかったのもあります。

色味的には、濃く、鮮やかな色は抜けにくいと思います。
白系のバラは、茶色っぽくなり、好みが分かれそうです。

上の画像のバラは、”カーマインクラシック”という品種のバラです。2021年11月のレッスンで生徒さんが使われたもの。1本残ったので、他の花材と一緒にスワッグにして吊るしておきました。下の画像は、2022年3月現在です。花の大きさも、色もかなり変化します。

ユーカリ

ドライフラワーにするのに一番使いやすい花材は、ユーカリではないでしょうか。上の画像の”レモンユーカリ”は、実付です。実もきれいにドライになりました。仕入れた時は、赤色に着色されていたものが、色がだんだん抜けてきて、ドライフラワーらしい、アンティークな雰囲気がでていると思います。

大きさは、葉も実も変わっていません。

ユーカリにも色々な品種があり、”グニユーカリ”、”ポポラス”、”テトラゴナ”など、手に入りやすい品種はドライになりやすいです。

下の画像は、ドライになった”銀マルバユーカリ”です。見た目は生花の時と、あまり変わりません。触ると、葉が固くパリパリになります。

あじさい

あじさいは、逆さに吊るさなくても、上手くいけば花瓶に活けている状態や、アレンジメントに入っている状態のまま放置していても、ドライになる時があります。

クラスペディア

キクは、ドライフラワーには向いていない植物ですが、キク科のクラスペディアはドライフラワーにかなり適しています。というか、生花で仕入れても、ドライではないか?と見間違うぐらい、ドライになってもほとんど変わりがないのです。かなりおすすめの花材です。

ミモザ

3月といえば、ミモザ。
春の訪れを告げる黄色は、1年かけて、ゆっくりと茶系に変化します。
>>>ミモザリースの作り方

クリスマスリースに使う針葉樹

クリスマスリースを作る時に使う針葉樹は、きれいにドライになります。
下の画像は、3ヶ月経った状態のリースです。


クリスマスリースに使う自然素材については、こちらのページをご参照ください。
>>>自然素材のクリスマスの材料

その他、
・シャロン(ケイトウ)
・ツインキャンドル
・千日紅
・ニゲラ
など。
また、ドライの状態になったらご紹介します。

ドライフラワーにする前に花材の水揚げをしっかりおこなう

花材をドライフラワーにする前に、しっかり水揚げをします。

花材が元気で、ベストな状態の時にスワッグを組むと、きれいなドライフラワーを作りやすいです。

花が弱っている状態でドライにしようとしても、水分が上手く抜けないのか、腐ってくることもあります。
>>>切り花のアジサイを長持ちさせる方法
>>>切り花を長持ちさせるコツ 水切り 水揚げ

ドライフラワーを作るのに向いている季節

「ドライ」というぐらいなので、乾燥させることが重要です。冬から春にかけては、ドライフラワーを作るのにはベストシーズンです。梅雨の季節や、高温すぎる夏は蒸れやすいので、適していません。

ドライフラワーの飾り方のポイント

ドライフラワーを飾るときの注意点をお伝えします。

ドライフラワーを飾る場所

ドライフラワーを飾る場所は、湿気のないところが適しています。

我が家はマンションで、24時間換気システム。梅雨時以外は湿気を感じることがありません。台所にもドライフラワーを置いています。ただし、直接、水がかからないように、高い位置に置いています。

また、前述したように、ドライフラワーは、乾燥がすすむにつれ、花や葉が繊細になります。開け閉めするドアや引き戸は、動かすときの衝撃が少なからずあるので、避ける方が無難です。また、壁にかけるときも、人が当らない高さの位置にかけるのが良いでしょう。

毎年3月になると、ミモザをリースやスワッグにして玄関の壁に掛けています。実は、今年のスワッグは、ちょっと長めにつくりすぎて、時々、誰かが当たって、パラパラと粉々が下に落ちている・・・

ドライフラワーはどれくらいもつのか

ドライフラワーは、形が崩れなければ、長くもつと思います。ただ、ほとんど動かすことがないので、だんだんとホコリがたまり不衛生です。
私は、ミモザやクリスマスリースなどの季節ものは、1年に1回作り変えています。その他のドライフラワーは、ホコリが気になりだしたら、処分しています。

おわりに

生花からドライフラワーの簡単な作り方と、作る時のポイント、飾り方をご紹介しました。生花がだんだんと色褪せてくる様子まで楽しめるドライフラワー。インテリアのアイテムとして作ってみてくださいね!

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