ラウンドアレンジの作り方 グリーンと白で爽やかな夏のフラワーアレンジメント
最終更新日 2020年6月9日 by mikichigusa
フラワーアレンジメントを学ばれるようになると、アレンジの形や花の色合わせなど、覚えることや、興味の出てくることなどがたくさんでてきますね。今回は、イギリススタイルアレンジメントを特に優雅に演出できる “白” と “グリーン” を使って、基本のラウンドアレンジの作り方をご紹介します。
目次
ラウンドアレンジの作り方
それでは、順にラウンドアレンジの作り方を説明しましょう。
“ラウンドアレンジ” はイギリススタイルでは 「オールラウンド」と呼んでいます。360度どこからみても花とグリーンが入ります。
ラウンドアレンジの手順
<1. ホリエイジをつくる>
ホリエイジとは、英語で foliage で葉(グリーン)そのものをいいます。イギリススタイルのアレンジでは、葉(グリーン)でまず形をつくることから 「ホリエイジを形成する」「ホリエイジをとる」と言います。
ラウンドアレンジのホリエイジは「円形」です。側面からみると半円形です。
まず、オアシスに十字線をいれます。次に左右にグリーンをいれます。大きさの目安は、花器と同じ幅(花器の等倍)です。イギリススタイルは”左右非対称”なので、左と右では違うグリーンをいれます。(季節によっては1種類のときもあります)
同じように、もう片方にもグリーンをいれ十字をつくります。
十字の間を、円形になるように埋めていきます。このとき、必ずセンターに向かうように挿しましょう。また、面のあるグリーンは少し傾けていれるなどして、べったりした面を作らないことがナチュラルに魅せるコツです。
オールラウンドに限らず、他のどのスタイルでも、ホリエイジをきれいに作れていたら、そのアレンジは半分は成功しています。
<2. メインの花をいれる>
2-1. ポイントフラワーを入れる
イギリススタイルでは、一番のメインになる花を「ポイントフラワー」と呼んでいます。今回はアバランチェ3本を使います。
まず1本目の高さを決めます。高さの目安は、花器の高さと同じぐらいです。画像では花器の高さに ”オアシス挿し込み分(約2センチ)” と ”水切り(約1センチ)” を考慮してハサミをあてています。
十字線を引いた真ん中に、まっすぐにいれます。
2本目は、1本目の高さに水切り分を足した長さで茎をカットします。角度をつけて1本目の左斜め前からいれます。3本目の長さは、2本目の長さに水切り分を足してカットし、1本目の右斜めで2本目より更に前にいれます。
2、3本目を入れて側面からみると、それぞれ花首1個分ぐらいの高低差がついています。
2-2. インパクトの強い順に花を入れる
「インパクトの強い順」とは簡単にいえば、”花の大きなもの”です。
入れる場所の目安としては、画像の破線部分です。花の大きさなどを考慮して位置を調整します。ポイントフラワーと同様に、半円形になるように角度をつけて入れていきます。
今回は、スズランとスプレーバラを入れました。スプレーバラは枝分かれしているので、切り分けて使うことが多いのですが、今回はかなりまとまりがありましたので、そのまま入れています。
<3. 締めの花を入れる>
「締めの花」とはその名の通り、アレンジ全体を引き締める効果があります。大きな花で特にインパクトが強い花をいれます。今回は、グリーンアイスをいれました。グリーンアイスはスプレー咲きですが、今回使ったものは花が大きくかたまってついており、また、ホワイトからグリーンのグラデーションが目を惹きます。
入れ方は、ポイントフラワーの2本目3本目の間、角度をつけていれましょう。
<4. 間に小花を入れる>
空いている部分に、小花を入れていきます。今回はスカビオサを入れています。入れ方は、1本目はポイントフラワーに添わせるように、2本目3本目はポイントフラワーと同様、半円形を意識して角度をつけながら入れていきます。
<5. グリーンを入れて形を整える>
グリーンを入れてオアシスを隠していきます。花より高くならないようにしましょう。また、角度にも気を付けて、中心に向かって入れるようにすると整います。画像はスカビオサの間にスズランの葉を入れている状態です。
<6. 完成です>
グリーン(葉物)の選択
イギリススタイルのアレンジメントでは、グリーン(葉物)をふんだんに使います。通年手に入りやすいグリーンもあれば、季節によってもさまざまな種類のグリーンがあります。特に、植物が成長する春~初夏にかけては、流通する種類も豊富です。また、料理やお茶に使われるハーブもアレンジに使えます。
<今回のアレンジで使ったグリーン>
・ゼラニュウム(2種類)・・・ベランダで育てています。
・レモンバーム
花の選択
今回のアレンジで使った花材をご紹介します。
・バラ ”アバランチェ”
・スプレーバラ ”ウェディングプラン”
・スカビオサ
・スズラン
・スプレーバラ ”グリーンアイス”・・・ベランダで育てています。
春から初夏にかけては、バラがとても美しく、大きさも安定している季節です。
スズランはまさにこの季節のみの花です。今回は切り花を使いましたが、根付きの状態で売られているときもあります。
他に、”白い花”と言えば、よく使われるもので
・ガーベラ ・トルコキキョウ ・ホワイトスター ・ダリア ・ラナンキュラス
などがあります。
ラウンドアレンジの花を作る時は、”メインとなる花”を2~3種類 と ”隙間を埋める小さめの花”1種類以上 を用意するといいですよ。本数はその花の大きさや付き方をみて加減してください。もし、アレンジ中に花が足りなかった・・と思われても、グリーンでカバーするという方法もあります。
おわりに
ラウンドアレンジメントは、フラワーアレンジメントをこれから学んでみたいというあなたが、一番初めに出会うスタイルかもしれません。アレンジメントの基本が詰まっているスタイルです。
そして、今回は夏の爽やかがでる白とグリーンでつくりましたが、花を変え、色を変えるだけで、また違った雰囲気のアレンジメントを演出することができます。
楽しみながらあなたのお花の世界が広がりますように!
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